たくさんの人に相談されてデザインがガラリと変わる。デザイナーはどうしたらいいの?

こんにちは、女性デザイナーの松田です。

 

デザインの添削をしていた方から、

「ロゴデザイン案をお客様に提出したらお客様の友だち何十人と見せたら

屈託のない意見やアドバイス、感想を言われて、お客様ご自身が言われたことを気にしだして

初めの打ち合わせとは違うコンセプトになってしまい、

ガラリとデザインが変わるような修正があるんです」

とお悩みでした。

たくさんの人に相談されてデザインがガラリと変わる。デザイナーはどうしたらいいの?

確かに、デザイナーならお客様がこのようなシチュエーションになってしまうのはあるあるです。

 

私の場合、このようなことはほとんどないのですが、

30人ほどの人に見せて意見をもらったお客様がいて

実際に収拾が付かなくなってしまった方がいました。

その方は、7〜8回ほど修正のお付き合いをして、

これ以上は割増料金をもらいますと言っていただきました。

 

この方は結局、こちらが提案した写真ではなく新たに購入したり、

割増料金を払ったり、通常よりも1.5倍ほど納品時期が遅れて

結局、お金と時間のロス、また、販促が遅れたぶん、

機会損失をしたのではないかと思います。

 

また冷静に考えると、打ち合わせをしていない

内情や事情を知らない、経営の何の責任もない人の

修正意見を取り入れるわけですから、実際、とても危険なことだと思います。

 

ということは、お客様に伝えます。

聞かない方がほとんどですが。

 

ただ、こうならないために事前に防ぐことはできます。

そこで私がとっている対策を2つご紹介したいと思います。

 

1.デザイン案は途中のものは出さない。ほぼ完成を見せる

作り途中のものはどうしても形が整ってなくあやふやだったり、

考えがまとまってないないのが、デザインに現れてしまっています。

 

完成度でいうと1割くらいしかできてないので、

「もっとこうしたらいいのに!」と実に突っ込みやすいんです。

 

なので、デザインは考えを練られた9割完成したものを見せることです。

これで、修正がほとんどありませんし、

たとえ修正を言われたとしても、デザインに沿った修正で

ガラリと変わる修正はありません。

 

それだけ完成に近いデザインは、よく考えて練られているので

勢いや迫力を感じさせ、1から覆すような突っ込みどころが

無いのではないかなと思います。

 

2.必ずデザインの横にコンセプトを載せておく

デザイン案をPDF形式で送る方は多いと思います。

PDFはメールでも送れるし、LINEでも手軽に送ることができます。

たくさんの人に聞きやすい環境ができてしまっている。

 

だからこそ、提出するデザイン案には「なぜこのデザインにしたのか」という

コンセプトを必ずしっかりと載せることです。

私の場合は、このコンセプトを書くのにも時間を費やしています。

 

早い時では1時間くらいで書き終えますが、

だいたいは2〜3時間はかかってしまいます。

それくらいしっかりとコンセプトを書いています。

 

そこまで時間をかける理由は

自分はそれほど深く考えてデザインを作っているんだ

ということを知ってもらうためと、

深く考えていることを伝えることによって、

相手からきちんとした理由のある修正が戻ってくるようにするためです。

 

デザインの横に目に入るように、あえてコンセプトを入れることです。

ちょっとしたことですが、無責任な修正を減らすための防御策なんです。

 

ということで、お客様が何十人にデザイン案を見せて意見やアドバイスを

請うてしまわれるのはデザイナー側の見せ方のせいもあるのかなと思います。