名刺作りを単なる「名刺作り」にするのか否か。
こんにちは、女性デザイナーの松田です。
先ほど名刺の打ち合わせが終わりました。
これからある職業でやっていこうかというお客様。
肩書きをどうするかでとても迷っておられました。
肩書きを入れるということは、自分がその職業です!と宣言するもんです。
これって経験をつまないと自信はつきにくいものです。
迷う気持ちはとても分かります。
そして、デザインの方向性を考えるのにも、
そこが引っかかって強いキーワード的な言葉がでてこない。
なのでイメージがまだぼんやり…
1時間半を過ぎた頃、次回再度お打ち合わせしましょうかという
話がでて、そうですね。。。なんて言いながら少しアイデアの話に戻ったら
ようやく方向性がすっと見えてきました。
お客様ご自身が、曖昧でほんとすみませんとおっしゃっていましたが、
確かに覚悟を決めることは怖いです。
そうおっしゃっていたお客様が、
事務所を出るとき「頑張ろうと思いました」とおっしゃっていただき、
その後のメールで「名刺をきっかけに変わらなくてはと思います」とのことでした。
ほんの少し人生の大事な「時」にお付き合いできたことが嬉しかったですし
ほんの少しでも背中を押すことができたのかなと思いました。
曖昧な方向性のまま、おしゃれでかっこいい名刺のデザインを
作ることはできます。
でも、そんな人生の大事な時に配って役に立つのだろうか、
余計に迷うものになってしまうのでは…
と心配になります。
お客様がそんな大事な時に、私を選んでくださった。
だからこそ
その大事な部分を見て見ぬふりをしたり、
中途半端な気持ちで受け止められません。
おせっかいかもしれませんが、
粘り強く質問と提案を繰り返し、
お客様もよく粘り強く考えていただいたと思います。
だからこそ、お客様の中から
「名刺をきっかけに変わらなくては…」という
想いが出てこられたのかもしれません。
1000円で作れる名刺がありますが、
きっとこんな思いをする打ち合わせはしないと思います。
たかが名刺、されど名刺。
名刺作りを単なる「名刺作り」にするのか否か。
その意識の差によっては、半年後、1年後のご自身が何倍にも変わる可能性を
秘めているのかもしれませんね。
打ち合わせが終わった時にそんなことをふと感じました。
2018年05月31日デザインの打ち合せ