「かわいい」に要注意 〜その97(1)〜
人によって感じ方が違うときは、どう対応したらよいのでしょうか?
HAT TOOL DESIGNは、女性的なデザインテイストのご要望が多いのですが、中でも「かわいいデザインが希望です」というオーダーをよく受けます。
しかし、この「かわいい」が実にくせものなのです。
私が思う「かわいい」とお客様が思っている「かわいい」が違っていることが往々にして、あります。
過去に50代の男性のお客様から、“かわいいテイスト”のご要望があり、デザインをご提案すると「あまりかわいくない」と言われたことがありました。
再度、ご本人にデザインテイストをお伺いしてみると、POP書体やマッチ棒のようなマッチ体を使用して欲しいとのことでした。
実際のところ、このような書体は、元気よく人懐っこく見える反面、チープな感じややや古さも否めないため、私自身はデザインに使ったことがありませんでした。
しかし、この書体も言われてみれば、確かに「かわいい」の範疇に入るのかもしれません。
強いていえば、「かわいい」の中の「ファンシー」というカテゴリーに入るのではないでしょうか。
この経験から、「かわいい」という感覚は、性別や年齢、環境などによって人それぞれに異なるのだと身をもって学びました。
<その97 つづく>