ストーリーを考えてチラシをデザインする ~その34~

「ストーリー」作りで最初に考えることは何ですか?

チラシやパンフレット、メニュー、ポストカード、名刺、ロゴなど、 あらゆる販促物のデザインには、 ストーリーが必要です。

今回は、チラシを例にしてストーリーについて解説します。

漠然と「ストーリー」と言っても 分かりづらいかもしれませんが、 それほど難しいことはありません。

チラシを見るお客さんの状況やシチュエーションを勝手に想像してみてください。

今の時期なら、卒業式、少し先ですが入学式やお花見などがあります。

 「新しいことに挑戦したい!」 と気持ちもあるでしょう。

それを、宣伝したいサービスや商品に無理矢理にでも結びつけてみるのです。

そして、「誰が?」「いつ?」「どこで?」 など、 お客さんの状況について掘り下げて想像していきます。

宣伝したい情報を、全て同列で扱ってしまうと、それではカタログです。

つまり、チラシを見るお客さんは何をメインに見ればよいのか分からなくなってしまいます。

よって、「何をメインにするのか」を次に考えます。

メインとは一番売りたい商品、 一番売りたいサービスのことで、 一番目立つ場所に掲載します。

下のチラシは年末に配布した美容室のチラシのデザインです。

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チラシを配布する目的は、 お客さんに来店してもらうことです。

美容室の定番のサービスは、 「カット」「パーマ」「カラー」ですが、今回はサイドメニューである 「ヘナスパ」と「ハンドケア」も宣伝 します。

しかし、サービスを同列で並べてしまうと、単なる美容室の宣伝で終ってしまい、 興味を持ってもらえません。

そこで配布するのが年末の時期だったこともあり、 季節に絡めて「頑張った自分へ 年末のプチ贅沢」とうたいました。

1番目に通常のヘッドスパより高級な「ヘナスパ」をメインに打ち出しました。

2番目に 「プチ贅沢 その2」として、ハンドケアサービスを入れています。

このようにヘッドスパもハンドケアも 「頑張った自分へ 年末のプチ贅沢」という ストーリーとつなげることで、イメージが湧きやすくなります。

3番目は、クリスマス・年末など冬の時期に作成したので、 クリスマスパーティーや忘年会などの機会も増えるこの時期に合わせて、 「冬のネイルデザイン」の提案もしました。

4番目は、 年明けの成人式を見据えた告知を入れています。

このように、 冬の時期に沿ったサービスの提案をすることで、流れにそって読みやすくなりませんか?

そして最後に、一番重要な「予約のための連絡先」を大きく掲載。

情報を次から次へと読んでもらうように、情報のバトンリレーのように構成しました。

「何でもすべて情報を載せれるだけ載せれば良い」 ということはないのです。

ストーリーを作ると 読みやすく、イメージも湧くので、訴求力も増すというわけなのです。
 

 

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