魔法の言葉「黄金比」 ~その70(2)~
黄金比を自分のデザインに応用できるのでしょうか?
デザインといえば、「黄金比」といわれるほどポピュラーな言葉ですが、その意味について、前回、ご紹介しました。
縦と横(短辺と長辺)の長さが、1:1.168の比率で構成されています。
「黄金比」に正方形を重ね、正方形の一辺を半径にして弧を描いたものが、「黄金螺旋」といい、自然界にもこの螺旋が多く見られます。
では、果たして自分のデザインには、どのように応用できるのでしょうか。
ロゴのデザインには比較的応用しやすかと思いますが、 チラシやパンフレットのデザインで この黄金比を用いてレイアウトをするとなると、A4サイズの比率と合わないので、難しいかと思います。
下記がそのサンプルです。上下左右の余白の幅が異なるので締まりません。
この場合、「白銀比」というA4、B5などの一般的な紙と同じ比率を用いると、「黄金比」よりは少しはバランスがよいようです。
「黄金比」というと、「完璧」「計算し尽くされている」 印象があり、説得力があり、プレゼンの時はよいかもしれません。
しかし、実際のところ、私自身、チラシやパンフレットをデザインする際は「黄金比」も「白銀比」も意識したことはありません。(結果として黄金比になっているということはあります。)
また、私の周りのデザイナーにも、意識して作っている人はいません。
私が思うに、「黄金比」は一つのルールであって、こだわりすぎると、デザインが単調になることがあります。デザインのテイストなどに合わせて使い分けることが大切です。