企業の担当者に向けたデザイン ~その80(1)~
誰に向けたデザインなのかが重要ですね。
先日、参加した勉強会でシステム開発の会社に勤めている方から、「OCRシステム」導入の案内資料をいただきました。
ちなみに「OCR」とは、手書きや印刷された文字をスキャナーで読み取り、テキストデータに変換するシステムのこと。
例えば、身近なところでいうと、紙の書籍を電子書籍化する場合、OCR機能のあるソフトを使ってテキストデータにします。
勉強会でいただいた資料に載っていたOCRシステムは、導入に何百万円も掛かり、おそらく行政機関や企業向けだと思われます。
読み取ったテキストデータをサーバーに蓄積して、後で簡単に検索して取り出せる仕組みを、読む気も失せるほど専門用語ばかりで説明していました。
思わず、「これを見るのはシステムに詳しい専門家ですか?」と尋ねてしまいました。
すると、先方の返事は「違います。導入したい企業の担当者がこの資料を読むのですが、OCRについてあまり知らない人がほとんどです」とのこと。
基本的に、知識があまりない人が専門用語ばかりの資料を読むと、自分に関係がないと思われてしまいます。
これまでもHAT TOOL DESIGNのメルマガには何度も書いてきましたが、小学生が読んでも分かる資料を作るという意識が必要です。
<その80 つづく>