ビジネス脳を取り入れる 〜その108〜
デザイナーの役割を教えてください。
今回は趣向を変えて、デザインの技というより「考え方」について取り上げます。
先日、ライターの友人が脚本を執筆し、企画した朗読劇のチラシのデザイン作成を依頼されました。
友人は、自分自身でスタッフを集め、イベントを企画し、立ち上げられるのですが、肝心な集客方法がわからないとのこと。
そもそもイベントは、お客さんが入らなければ成立はしません。
また、お客さんが少ないと、出演者やスタッフのモチベーションにも大きく関わってきます。
「ある程度、自分自身でマーケティングや集客にトライした方がよいのではないか」と提案すると、「今まで避けてきたので、やはり知っておきたい」とのこと。
これまで避けてきたというのも、よく分かります。
ライターもデザイナーも理論的にアイデアを考えることはできますが、マーケティングや集客、経営など、ビジネスに関することを学校で学んだという方はほとんどいないのではないでしょうか。
しかしデザインやコピーライティングは「売り上げを伸ばす」役割を担っています。
私はデザインの仕事と並行してここ10年ほどは、セミナーを受講し、マーケティング・集客の勉強をしています。
デザインの知識にプラスして、マーケティング・集客の知識を身につけることで、営業やディレクターなどを挟まずにお客様の要望をダイレクトに反映させることができるようになります。
クライアントとデザイナーの間に、営業やディレクターが入ると、クライアントにとって思ったようなデザインが上がってこないことはよく起こります。
デザイナーやコピーライターが主導権を握るには、「マーケティング・集客の知識を身につける=ビジネス脳を取り入れる」ことが、今後重要になってくるのではないかと思っています。
私もまだまだ道半ばですが、デザイナー・コピーライターの地位向上のために参考にしていただければ幸いです。