無料の素材の使い方には要注意 〜その2〜
無料の素材をうまく使いこなすにはどうすればよいですか?
最近、デザインをご依頼いただく際に多くなったのが、お客様ご自身のイメージするデザインをgoogle画像検索や、ピンタレスト検索で「こんな感じ」と見せてくださることです。
さらに、今は、イラストを無料でダウンロードできるWEBサイトがたくさんあります。
デザイナーとしては大変便利になりましたが、デザインを依頼するお客様も無料でダウンロードできるイラストがあることをご存知の方が大勢いらっしゃるのです。
要は目の肥えたお客様が多くなったということです。
前回(その1)ご紹介したように、イラストをダウンロードして並べるだけなら自分でもできると思われたのでしょう。
そのイラストがデザイン全体を俯瞰して見ると浮いてしまい、違和感があったのかもしれません。
では、そう思われないようにするには無料の素材をどう扱えばよいでしょうか。
例えるなら、デザイナーはフランス料理でいうところのソムリエとシェフの両方の役割で、素材を扱うとよいと思っています。
プロのソムリエとシェフであれば素人と同じ素材を使っていても、素材の組み合わせ方や料理の仕方でまったく違った料理になります。
デザインもそれと同じで、多数の無料の素材の中からどの素材を選ぶのかに始まり、余白の大きさや色、一緒に載せる文字の大きさ、配色など、たったそれだけのことでもプロと素人の違いは出せると思います。
それに、無料のイラスト素材を少しアレンジ・加工するだけで元のデザインに馴染み、グッとよくなったりします。
ダウンロードして載せただけと思われないような工夫が重要だと私自身も身が引き締まった出来事でした。