伝えたいことに合わせてフォントを選んでいますか? ~その2(1)~
こんにちは。女性デザイナーの松田です。
「チラシの文字には何種類のフォントを使ったらいいですか?」
先日、うちの近所でビラが配られていました。
重要文化財の隣に建設が予定されているマンションに対する、
「マンション建設絶対反対!」という内容でした。
敷地いっぱいにマンションが建つので
ビル風ならぬマンション風で重要文化財の塀や
庭の木が傷むという訴え。
それは確かに建設を反対するなと思いました。
ただ、なぜかこのビラには違和感があったのです。
そうなんです。
「マンション建設絶対反対!」のキャッチコピーが
「POPフォント」で書かれているのです。
確かにこの「POPフォント」は、太くて目立ちますが
なんだか、かわいらしい訴えですね。
危機感が薄く、軽い印象を受けてしまうのは
私だけでしょうか?
フォントはシチュエーションに合わせて使用しないと
説得力に欠けてしまうこともあれば、
逆に、うまく使うと、訴求力がグンと増します。
デザインに慣れない人がよくやる失敗例として
「相撲フォント」や「POPフォント」「明朝体」「ゴシック体」など
フォントの種類を多用してしまったせいで、
デザインが散漫になっている
ことがあります。
一方、デザイナーの場合は
デザインを作成する際に使うフォントの種類は
「1~2種類程度」です。
さらに言えば、
「1種類のフォント」に「文字の線が細・中・太」
が揃ったフォントを選びます。
線の太さの違いを活かして、
デザインを作成していくわけなんです。
<その2 つづく>