お客さんの声をキャッチコピーに 〜その90(1)〜
自社製品の宣伝文句が思い浮かびません。
実は、私の母はテレビに出演したことがあります。発明協会に入っており、キッチン用の椅子を発明したことが取り上げられたのです。
製品化はまだされておらず、現在、特許出願中で、しかも開発会社募集中なのですが、面白い発明だと発明協会の推薦をうけ、ニュース番組のワンコーナー(3分程度)に出演しました。
キッチンのシンクに引っ掛け、腰掛ける、その名も「引っ掛け椅子」です。
台所で調理や洗い物をする際に、足腰の疲れを軽減する椅子で、足腰や膝が悪いシニアの方の台所作業や、工場のレーン作業などに向いています。
しかし、テレビでは、椅子に「またいでガニ股で座る」というポーズの面白さばかりに重点が置かれ、母や私としては、なんとも腑に落ちませんでした。
ただ、たかが3分のコーナーで、この椅子を視聴者の印象に残るように紹介するとなると、普通の紹介では、サラリと流されて、記憶に止めてもらうのは難しいのかなとも思いました。
「ガニ股=面白いポーズ」で座るという切り口があるからこそ、印象に残るのではないかと考えるようになりました。
この椅子の資料の宣伝文句に、「ガニ股」をキーワードにすることなど、気づきもしませんでした。
全く違う第三者の視点として、この「切り口」はとても斬新だったので、今後、椅子の宣伝に取り入れる方向で考えています。
商品名も、「ガニ股引っ掛け椅子」になるかもしれません。
<その90 つづく>