”デザイン”という言葉の意味 〜その123(1)〜
デザイナー用語で注意しなければならないのはどういう点ですか?
チラシの掲載内容を決めるための構成案を作成した時のことです。
ちなみに、「構成案」とは建築でいうところの設計図といってもいいでしょう。
私の場合、ロゴや名刺はチラシほど内容が複雑ではないので構成案は作成しません。
チラシやパンフレットの場合は、内容が重要なので、掲載する内容や順番を変更・修正しやすいように、まずは全体を白黒ベースで作成しています。
お客様とのやり取りで、この構成案の内容が固まったので、私が「デザインに進めますね」と言うと、「これはデザインでがないのですか?」と言われました。
私は一瞬、お客様の言っている意味が分からなかったのですが、すぐにハッと気付きました。
そうです。ここで私が使っている「デザイン」とは装飾的な意味のことです。
例えば、飾り枠をつけたり、タイトル見出しに色をつけたり、書体を変えて太くしたり、写真やイラストを入れたりといった装飾です。
全体的に見やすくする工夫、目に留まりやすくする工夫を加え、見栄えをよくすることをデザインと言っています。
しかし、デザイナーではないお客様は「構成案作成」という掲載内容をレイアウトした段階で、「デザイン」が始まっていると思っていたようです。
どうやら、私とお客様の間で「デザイン」という言葉の意味の捉え方が違っていたのです。
<その123 つづく>