キーカラーの選び方の決め手
先日、メルマガの読者のTさんから「デザインを作る際、例えばチラシで「この色にしよう!」という自分の中でGOサインを出すポイントを伺えたらうれしいです」という「キーカラー選びの決め手」について質問をいただきました。
まずは、手っ取り早くお客様の希望の色を聞きます。
希望があればその色で進めますが、ない場合はどうするか。
まず、デザインを作成するときに大体の方はレイアウトをしながら、見出しや飾り枠などに着色していくことが多いかと思います。
その際に、初めから「この色!」という確信的な考えはなく、「とりあえずこの色で進めてみよう」とゆるやかに進めています。
ある若い男性議員のチラシを作っていたときのこと。
いただいた写真では、ピンクのネクタイをしていたのでやさしそうに見えるやわらかな同系色のピンクを見出しや飾り枠などに着色し、キーカラーにしました。
半分ぐらいレイアウトができて全体を見てみると、思ったよりも女性っぽくなってしまい、まるで、女性議員のチラシのよう。
想像していたイメージとは違ったので、初夏に配布されることを考慮して爽やかな水色に変更したのでした。
このように、初めに思った色とは違う色に変更することも、よくあること。
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カラーを選ぶヒントは必ずある
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どのような色をキーカラーにすればいいのか迷ってしまったとき、私の場合はお客様やその業種、商品のイメージと「色が持つイメージ」をつなぎ合わせます。
例えば、
・高級感、エレガンス、ゴージャス、エグゼクティブ
・ポップ、カジュアル、アクティブ、若さ
・商品のイメージカラー
・クライアントのイメージカラー(コーポレートカラー)
・クライアントの業界をイメージする色
・ターゲットの性別
・商品、サービスの名前
以上のようなことから、色を連想して絞り込んでいます。
そのほかに、先述した
・写真やイラストの色
・店の内装の色
に合わせてキーカラーにすることもあります。
キーカラーに選ぶ理由は、意外と単純で簡単。
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選んだ理由を話せるように
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意外に重要な点は、お客様に「なぜこの色なのか」を質問されたときに、しっかり理由を説明できること。
選んだ理由は単純ですが、思いつきではなく、理由を言葉にして話すことで大抵のお客様は納得されます。
お客様に納得していただくには、制作しながら、自分自身もこの色がキーカラーだと納得し、徐々に確信に変わっていく必要があります。
ただ、選んだ理由を説明したからとはいえ、その理由が「社会通念」から外れていると納得はしてもらい難いでしょう。
「社会通念」とは、大多数の人が暗黙の了解で「当たり前」と思っていること。
例えば、「温かみのある色」と聞けば、大多数がオレンジや赤、茶をイメージし、青や白とイメージしてしまう人は少数派になるでしょう。
まずは、キーカラー選びに悩まないためにも、色そのものが持つイメージを把握することが基本です。
色のイメージを参考にしてください。