デザインの打ち合わせはカウンセリング 〜その135(1)〜
お客様の依頼に違和感を感じた時はどうすればよいでしょうか?
誰にとっても、自分にとって似合う服、 似合わない服があると思います。
似合う服を着ていると、 自然と自信が湧き、テンションも高くなるなど、精神的に影響を与えることもあるようです。
確かに、私自身もコーディネートを間違えた洋服を着てしまった日は、 その日一日、なんとなく自信がありません。
逆に、結婚式などで正装をした時などは、 姿勢を正し、振る舞いまで変わり、気品溢れる淑女になったような気がします。
これと同じことがデザインにも言えると思います。
以前、こんなことがありました。
花屋を新しく開業するのを機に、ロゴを作りたいという女性のお客様とHAT TOOL DESIGN事務所で打ち合わせをしました。
そのお客様は比較的小柄なのですが、 ハイエースという大きなワンボックスカーを運転し、 事務所近くの道幅が狭い小さな駐車場にサッと車庫入れをしました。
その姿を見て、とてもたくましいなと思ったのが第一印象でした。
さて、このお花屋のウリは 風船の中にアレンジしたお花を入れるバルーンフラワーです。
写真を見せていただくと、とてもポップでキュートなのです。 黄色やオレンジ、ピンクといった見るからに元気がでそうな配色。
しかし、お客様が要望されるロゴイメージを聞いていると、どうもしっくりこないのです。
お客様のご要望されているテイストは、いわゆる「フェミニン」。
フェミニンとは女性らしい優しいテイストで、下記の季節のカラーでいうと「春」の色味です。
しかし、お客様のメモやペンなど持ち物を見ていると、はっきりした色味が多く、季節のカラーでいうならば、「夏」。
薄い色味は、似合わないのではないかと感じました。
<その135 つづく>