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過度な余白 ~その22(2)~
余白によって全体のイメージはどこまで変わるのですか?
洗練されたデザインかどうかの分かれ道は、「余白のとりかた」にかかっています。
余白をうまく取ることができれば
デザインのクオリティが格段にアップします。
前回の「外側の余白(マージン)」に続き、
今回は「囲み枠の余白」の解説をします。
上記のように囲んでレイアウトすることは
よくあるかと思います。
例えば、下の2つのレイアウトの
AとBを見比べてください。
余白がないBは窮屈で
とても読みにくいと思いませんか?
余白がないだけで、とたんに
Bは素人が作ったデザインという印象を
受けませんか?
囲み枠の余白サイズは
使用している文字の1~2文字程度を目安に
とることをオススメです。
パンフレットや本など綴じているものは、
余白のとりかたが異なってきます。
そういう場合は、綴じているものを分解して計ってみることを
オススメします。
過度な余白 ~その22(1)~
圧迫感の出ない余白はどのぐらいのスペースが必要ですか?
デザインに慣れてる人のデザインなのか、あるいは、その逆かは
「色使い」と「余白のとりかた」で
わかります。
「色使い」に関して、
おおよそ3色程度を使うとまとまりやすいと
よく言われています。
ただし、「余白のとりかた」に関しては
さまざまなケースがあるので、
「こうしたらよい!」とわかりやすくお伝えするのが難しいのです。
私の場合、デザイナー見習い時代には、
目に付いたチラシやパンフレット、本など
あらゆる余白を片っ端から定規で計っていた
こともありました。
パンフレットや本は綴じているので
分解して計ります。
手間はかかりますが、余白の目安が分かり
とっても勉強になりました。
余白をうまく取ることができれば
デザインのクオリティが格段にアップします。
今回は、
・外側の余白(マージン)
・囲み枠の余白
にしぼって解説します。
まずは、「外側の余白」の場合です。
よく紙のはしっこギリギリまでレイアウト
されているのを見かけることがあります。
紙のはしっこギリギリまで
レイアウトしてしまうと
見る人に圧迫感を与えたり、
ごちゃっとした雑な印象を
与えてしまいます。
つまり、ある程度余白をとって
レイアウトしていく必要があります。
では、
どれくらいを目安に余白をとればよいのか?
ポイントは、紙のサイズです。
つまり、紙のサイズと余白のサイズは
比例しています。
紙のサイズが小さければ
余白のサイズも小さく、
大きければ余白も大きくなります。
B5、A4サイズの余白サイズは、
基本は1cmとして
7mm~15mm程度を目安に
設定してみてください。
B4、A3、B3サイズの余白は、
基本1cmとして
10mm~20mm程度を目安にしてください。
名刺サイズのように小さいサイズになると、
基本的な余白サイズは5mmとし、
3mm~10mm程度を目安に。
また、A1、B2などポスターサイズになると
余白は15mm~30mm程度を目安に。
それぞれ目安の余白サイズを挙げましたが、
余白を少なくすると
たくさん情報も載せることができますし、
少なければ余白も大きくなります。
また、緊迫感や圧迫感をあえて出したい
デザインの場合は、極力余白を少なくした方が
よい場合もあります。
このようにデザインによって
余白のサイズは異なりますが
プレゼン資料やチラシやポスターなどを
デザインする際の目安としてください。
<その22 つづく>
意外と読まれる●●●●と○○○○○○ ~その21(2)~
吹き出しやキャプションを効果的に使いたい。
もったいぶったタイトルにしてしまいましたが、
●●●●は「吹き出し」、
○○○○○○は「キャプション」です。
まずは、「吹き出し」から紹介します。
スーパーやドラッグストア、書店などに行くと
商品やプライスカードの横に
手書きでオススメポイントが記入されたPOPが
貼りつけられているのを見たことありませんか?
ぱっと目に入って、ついつい商品を買ってしまいます。
吹き出しとは、
このPOPと同じなのです。
例えば、下のオムライスの写真に吹き出しを入れてみましょう。
ものすごく新鮮な卵にこだわったオムライスに
感じませんか?
それを踏まえて、下記を改めて見ると
文章より吹き出しが目立ちませんか?
↓
吹き出しに入れる言葉は
文章に紛れこんでしまわない
売りになる言葉を
短く入れるとよいですよ。
次にキャプションの役割を紹介します。
一般的な「キャプション」の役割は
写真や図の解説ですが、
セールスを目的とした
通販のチラシやパンフレットなどの場合、
もう一つの役割があります。
「広告の父」と呼ばれる
デイヴィッド・オグルヴィによれば、
「人は写真の下の短い説明を
無意識に読む癖がある」といいます。
その癖は、学校の教科書で
写真や図の下に必ず説明があり
広告にもその習慣を活かしているということ
なのです。
本文を読むよりも
写真や図などビジュアルの下の
キャプションを読む人は多く、
そのキャプションには
ブランド名や商品名、特典などを入れるとよい
とのこと。
うまく、活用してみてください。