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文字に雰囲気を加えるちょっとした工夫 〜その1〜
パッと見た時の印象を変えるにはどうすればよいですか?
台湾旅行した時、あたりを見回すと、看板や標識は漢字だらけ。まるで漢字の洪水です。
当然なのですが、これだけ漢字が並ぶと、圧迫感や重厚感を感じますね。
そう考えると、日本語のひらがなやカタカナは漢字が持つ圧迫感を緩和してくれます。
以前、ライターさんから、あえて漢字を多く使い、文章に重厚感を出すテクニックがあるというお話しを聞きました。
文章の内容だけでなく、パッと見の字面(じづら)だけで重厚感を出す訳です。
ここでいう字面とは、文字配列の見た感じ、そこから受ける感じという意味です。
例えば、経営者のインタビューで、「みなさま」を「皆様」や「ください」を「下さい」と漢字を使用したり、「プライド」という言葉を「矜持(きょうじ)」に変えることで、文章全体に重厚感や威厳が出るとのことでした。
色や装飾ではなく、字面を工夫する点は、デザイナーも同じです。
<つづく>
見えなくなっていることを突く役割
デザイナーだからこそできるアドバイスって何ですか?
先日、女性専用の出張整体の開業に合わせて、ポスティング用のチラシを作成したいという女性整体師と打ち合わせをしました。
打ち合わせでは、ご本人の笑顔の顔写真は当然のこと、チラシの随所に人が写っている写真を散りばめたいと私から要望を出し、撮ってきていただくことにしました。
整体師は「そんなに写真が必要ですか?」とのことでしたが、よく考えると「出張整体」とはつまり、お客様のご自宅に出向いて整体を施す訳です。
お客様の自宅に入るということは、とてもプライベートな空間に入ることです。
とてもじゃないですが、見知らぬ人を自宅に入れることには抵抗があります。
まずは、ここが一つのハードルだと思います。
そして二つめのハードルが、女性同士でも知らない人に体を触らせるのは抵抗がある人が多いということです。
だからこそ、チラシに載っている整体師は実在していること、出張整体が実在しているサービスであることをまずは信じてもらうために、そして、安心してもらうために、整体師の顔と名前を出す必要があるのです。
また、「しっかり体に向き合った施術!」と書かれていても、どんな施術なのかわかりませんし、いかにもな宣伝文句と捉えられがちです。
それが本当のことならどのような施術なのか、それを裏付ける証拠写真を載せるのが一番です。
打ち合わせで整体師とお話をしていると、整体という職業に慣れてしまい、きっと、お客様の心のハードルの高さに気づかなくなってしまったのではないかと感じました。
もちろん、自分自身では気づきにくいものです。
依頼人の見えなくなっている点を突くのもデザイナーの重要な役割だと思っています。
飲食店のメニューはパウチとPP加工のどちらがよい? 〜その2〜
加工の違いはデザインにどう影響しますか?
パウチ加工やラミネート加工とPP加工の機能的な違いは前回、紹介しましたが、デザイン面での違いを今回は紹介します。
例えば、本やパンフレットであれば、高級感を演出するためにPP加工を施すことはよくあります。
さらに、PP加工はパウチ加工のような表面がツルツルテカテカの光沢PP加工だけでなく、つや消しのマットな質感もあるので、デザインの表現の範囲がぐっと広がります。
ただ、マットのPP加工は、光沢より少し値段が高いので要注意です。
ちなみに、HAT TOOL DESIGNではマットPP加工の方が高級感が出るので、人気です。
また、マットPP加工を要望される方は、デザインをする前からマットPPと決めている方がほとんどで、それだけデザインにこだわりがあるのだと思います。
本やパンフレットのように、メニューのデザインにもこだわるのであれば、PP加工がよいかもしれません。