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飲食店のメニューはパウチとPP加工のどちらがよい? 〜その1〜
表面加工の違いがわかりません。
メニューを作成する際に、しばしば尋ねられるのが表面の加工で、透明な耳あり(パウチ・ラミネート加工)か耳なし(PP加工)のどっちがよいかということです。
この質問をいただくと、「そら来た!」と思ってしまいます。
ちなみにパウチ加工は、飲食店のメニューによく使われていますし、お店の商品POPでもよく見かけます。
一方、PP加工は飲食店のメニューでも使われていますが、よく見かけるのは本やパンフレットの表紙やカバーです。
どちらも汚れや破れ、水濡れを防ぎますが、耐久性はどちらかといえばパウチ加工の方が高いかと思われます。
PP加工は紙の端から水や油が染み込む場合があります。
もし、お客様がPP加工を選ばれたら一言付け加えた方がよいかもしれません。
<つづく>
無料の素材の使い方には要注意 〜その2〜
無料の素材をうまく使いこなすにはどうすればよいですか?
最近、デザインをご依頼いただく際に多くなったのが、お客様ご自身のイメージするデザインをgoogle画像検索や、ピンタレスト検索で「こんな感じ」と見せてくださることです。
さらに、今は、イラストを無料でダウンロードできるWEBサイトがたくさんあります。
デザイナーとしては大変便利になりましたが、デザインを依頼するお客様も無料でダウンロードできるイラストがあることをご存知の方が大勢いらっしゃるのです。
要は目の肥えたお客様が多くなったということです。
前回(その1)ご紹介したように、イラストをダウンロードして並べるだけなら自分でもできると思われたのでしょう。
そのイラストがデザイン全体を俯瞰して見ると浮いてしまい、違和感があったのかもしれません。
では、そう思われないようにするには無料の素材をどう扱えばよいでしょうか。
例えるなら、デザイナーはフランス料理でいうところのソムリエとシェフの両方の役割で、素材を扱うとよいと思っています。
プロのソムリエとシェフであれば素人と同じ素材を使っていても、素材の組み合わせ方や料理の仕方でまったく違った料理になります。
デザインもそれと同じで、多数の無料の素材の中からどの素材を選ぶのかに始まり、余白の大きさや色、一緒に載せる文字の大きさ、配色など、たったそれだけのことでもプロと素人の違いは出せると思います。
それに、無料のイラスト素材を少しアレンジ・加工するだけで元のデザインに馴染み、グッとよくなったりします。
ダウンロードして載せただけと思われないような工夫が重要だと私自身も身が引き締まった出来事でした。
無料の素材の使い方には要注意 〜その1〜
素人っぽさとプロのデザインの違いって何ですか?
ペットのトリミング店を経営している常連のお客様からショップカードの作成依頼を受けました。
しかし、スケジュールがうまく合わず、別のデザイナーに依頼することになってしまいました。
ところが、しばらくすると、やはりハットツールに依頼したいと再度連絡がありました。
事情を聞いてみると、「依頼した別のデザイナーの作ったデザインは素人の自分でもできるデザイン」とのこと。
やはりハットツールに作成依頼をしてくださることは嬉しいのですが、同業者がこのように言われてしまうと、なんとも心が痛みます。
そのデザインを見せてもらいましたが、デザイン自体は悪くはありませんでしたが、気になったのは、無料の素材サイトからそのまま流用したであろうイラストが並べられていました。
しかも、そのイラストも行政のパンフレットなどで使われているような、どこかパッとしないテイストでした。
お客様がデザイナーに依頼する、つまりは「おしゃれなデザインを作って欲しい」ということが前提としてあると思います。
このデザインが上がってきたとき、お客様は、「うーん、ちょっと」と思われたのかもしれません。
<つづく>