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読めなくてもいい文章とは 〜その119〜
文字は読めるサイズにしなければならないと思いますが。
HAT TOOL DESIGNでは、ファミリー向けの製作物が多いので、年配の方でも読みやすいように本文は8〜9ptを目安にして作成しています。
本文は読んでもらいたいので可読できるこのサイズですが、「読めなくてもいい文章」があるのです。
例えば、テレビの消費者金融のCMや薬のCMで一瞬画面に表示される注意書きがそれにあたります。
字が細かく書かれてあり、とうてい一瞬では読めません。
読めるか読めないがではなく、義務付けられているため、表示しているだけなのです。
私は以前、DVDのパッケージのデザインを作成していたことがありました。
パッケージの裏面に、「使用上の注意」や「再生環境」などを記載しなければならないのですが、表記すべき内容の文字数が非常に多いのです。
6ptでもパッケージの半分を埋めてしまうほどです。
他のDVDのパッケージを見てみると、ほとんどが4ptや3ptほどの小さな文字で表記されていました。
この類の情報は読みたい人だけが読むものであって、便宜上、載せなければならない文章なのです。
デザイナーとしては、文字サイズには大変気を使うものですが、このような暗黙の了解の文字サイズもあることを知っておくと、すこし便利です。
顔写真掲載はどれぐらい嫌なのか 〜その118(2)〜
集客のことを考えると、載せたい気持ちはあるのですが。
顔写真掲載に抵抗がある方にはどのようにして気持ちをほどいていくか、前回に続いて、ご紹介します。
確かに、バストアップで載せる顔写真は、初めての場合、特に苦手意識が強いかもしれません。
しかし、集客をしたいという気持ちは強いはずなのです。
載せる、あるいは、載せないの「0」か「10」の2択ではなく、顔のサイズを小さくして載せるのであれば、抵抗感は少しは和らぐのではないかと思いました。
顔を載せることへの抵抗を緩やかに解いていくのは、さすがコンサルタントです。
私の打ち合わせはきめ細やかだとお客様には言ってもらうことがありますが、まだまだです。
コンサルタント曰く、顔写真の掲載は集客にも効果があるので、できるだけ顔写真を載せた方がよいとのこと。
チラシやホームページにご自身の顔を載せたいけど恥ずかしいという方がいらっしゃると思いますが、抵抗があるなら、下記のような小さめ(「レベル3」)でも効果があるそうです。
顔写真掲載はどれぐらい嫌なのか 〜その118(1)〜
顔写真を載せた方が効果があることはわかっているのですが。
HAT TOOL DESIGNのお客様には、チラシに顔写真を載せることをお勧めしているのですが、ときどき嫌がられる方もいらっしゃいます。
チラシで「集客する」ことを考えた際、にこやかな顔写真を載せるのは見る人に安心感を与える材料として必須なので、お客様には打ち合わせ時に、その大切さをお話し、ご本人も理解いいただいたと思っていても、やはり最終的には載せない方向になるのです。
先日、店舗の内装やチラシの宣伝効果などを指導しているコンサルタントとお会いしたので、チラシに顔写真を載せるのが嫌なお客様に対してどのように対応しているのかをお聞きしてみました。
すると、「細かく聞き取る」というお返事。
何を細かく聞き取るのかというと、「どれくらい載せるのが嫌なのか?」ということを聞き取るのです。
例えば、10段階のうち「どれくらいなら載せても大丈夫なのか」を少しずつ擦り合わせていくのです。
「レベル10」は下のバストアップとしましょう。
「レベル0」は載せないとします。
では、バストアップより半分の大きさ「レベル5」なら載せてもいいのでしょうか。
さらに小さく、「レベル3」ならどうでしょうか。
顔も小さく、よく見えません。
このように、細かく聞いていくのです。
<その118 つづく>