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顔写真で印象操作 〜その107(2)〜
ホームページのプロフィール写真は載せた方がよいのですか?
起業する以前の段階で足踏みしているような方が、なぜHAT TOOL DESIGNのホームページに惹かれ、問い合わせをしてこられるのか、前回に続いて、考えてみましょう。
そうです。私の「顔写真」なのです。
笑顔で、植物が入っていて、自分で言うのもなんですが、「優しそう」に見えます。
この写真から醸し出される「親しみやすさ」が、起業にはまだ程遠い方々を惹きつけているのでしょう。
もう少し、ビジネスモードにシフトしようと急遽、写真に変更しました。
また、ヘッダーにある大きいサイズ私の顔を削除しました。
私の顔写真を減らした後、起業したての方からのお問い合わせは激減しました。
以前のように、企業の方や店舗を長く営んでいる方からの問い合わせがくるようになりました。
<その107 つづく>
顔写真で印象操作 〜その107(1)〜
ホームページで問い合わせをする人は何がきっかけなのでしょうか?
HAT TOOL DESIGNのホームページを通じて、起業したばかりの方から問い合わせがあるのですが、少し困ったことが生じています。
チラシ作成を依頼されても肝心の業務内容が全然決まっていなかったり、打ち合わせ時間になっても来なかったり、名刺を作るのに自分の肩書きさえ決められなかったり。
起業する以前の問題が山積みなのです。
HAT TOOL DESIGNのホームページには、「打ち合わせ無料」「じっくりお話をお聞きします」と載せてはいるものの、そのような方たちとの打ち合わせはデザインを作成する前段階の話ばかり。
おせっかいの私でも、これはさすがに業務範囲外です。
立て続けに、このような方々から問い合わせが来るのはホームページに何か原因があるのではないかと思い、ページをじっくり眺めているうちに、はたと気付いたのです。
<その107 つづく>
デザイナーは「おせっかい業」 〜その106〜
デザイナーの業務範囲を知りたいのですが。
先日、『商業界』という商売の専門誌のコラムに「小売業」と「流通業」について、下記のようなことが書かれていました。
以下引用します。
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メーカーから送られてくる大量の物財をいかに効率的に“流して通す”ことばかりに商いの力点が置かれるようになり、一人ひとりのお客様の気持ちに寄り添い“小さく売る”ことを忘れてしまったんだよ。
商人の仕事は、お客さんの豊かな未来づくりの“お手伝い業”。そして、お客さんも気づいていない少し先にある良き未来をお見せする“おせっかい業”。
お客さんが欲しいものを販売するだけでは“流通業”に過ぎない。
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このコラムを読んで、デザイナーという職業にも重なる部分もあると思いました。
というのも、デザイナーは、“デザインを作る”ということが主たる業務ですが、客観的視点を持つことが大事だと思っています。
例えばクライアントは、ご自身の商品やサービスのことはよく分かっており、専門家である一方、宣伝のことは慣れてないという場合も多いかと思います。
そのような方がチラシを作った場合、チラシを見る側の視点が抜け落ちてしまっていることがよくあります。
それは、自分の趣味趣向で考えたり、見る人はこれくらい分かっているという安易な経験則であったり。
クライアント自身が気づいていないからこそ、そういう箇所を指摘したり、頼まれてもいないのにキャッチコピーを考えたり、長年の経験で良いと思ったことをすすめることでクライアントの良き未来をお見せするのです。
時にはコンサルタントのようなことをして作業範囲が広がってしまったり、嫌われることもありますが、その「おせっかい」により、オペレーターとデザイナーの違いが出てくるのです。