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プロフェッショナルをアピールし、商品価値を引き立てる ~その67(2)~
どのような要素ならプロフェッショナルをアピールできますか?
プロフェッショナルをアピールできる資格や受賞歴などをいくつか紹介します。
■表彰歴
コンテストに出場して表彰された実績や地域の人気一番店に選ばれたことなどを敢えて載せるとイメージが高まります。
■資格取得や協会所属
実は、私は「ダイレクトメールアドバイザー」の資格を取得しています。
これをプロフィールページに掲載しているのですが、このことが決め手となり、ご依頼いただくこともあります。
■有名人や著名人がお客様
例えば「セレブ御用達の○○」や、「○○さんも選ぶ」「○○をする人に人気」などのキャッチコピーが使われていることがあります。
多くの人は権威に弱く、影響されやすいもの。お客様に権威のある職業の方がいたら、ちょっとお借りするのもよいでしょう。
■メディアに取り上げられた
雑誌やTV、新聞などに取り上げられても、すぐに集客に結びつくわけではありません。
チラシやパンフレット、店頭のPOPなどで、取り上げられたことをアピールすることが大切です。メディアに取り上げられたことが権威付けにもなるのです。
■No.1を探す
「No.1」はとても分かりやすいフレーズです。
例えば、「○○○区の餃子売上No.1の中華料理店」などと書いてあると、一度食べてみようと思います。
地域や商品ジャンルでNo.1として表現できるものをしぼり込みます。
なければ、自分でNo.1になるジャンルを作ってもよいでしょう。
■プロフェッショナルを自分で演出
例えば、マッサージ師なら、白衣を着用するのも手です。
私の知人の刃物研ぎの職人は、作務衣を着て頭に手ぬぐいを巻き、障子をバックに刃物を研いでいる写真を白黒でホームページのヘッダーに掲載したところ、依頼が増えたそうです。
かくいう私も「デザイン一筋20年」として、ホームページにうたってます。
写真もそれらしく撮ってもらいました。
依頼していただいたお客さまに聞いてみると、「写真が決め手だった」とおっしゃる方が案外多かったのです。
「どうせ買うなら安心して買いたい」という方は多いと思います。
「プロフェッショナル」をアピールすることによって安心感を与え、商品価値が高まり、さらには自社や商品のブランドが他と差別化されるのです。
プロフェッショナルをアピールし、商品価値を引き立てる ~その67(1)~
宣伝ツールに載せる「ウリ」は何がよいか迷っています。
私がいつも行っているマッサージの先生のチラシやホームページには、「女性施術専門」と書かれています。
印象としては、普通のマッサージ師よりは女性の体や美容、健康に詳しい先生というイメージが高まります。実際、その通りなのです。
つまり、「専門」という言葉は、「プロフェッショナル」を感じ、品質のイメージを高める効果があるのだと思います。
一般的に、人は人並み以上の努力や苦労をしてきたプロフェッショナルに憧れ、プロを認めようとする心理傾向があると言われています。
これをチラシやパンフレット、ホームページなど宣伝ツールに活かして、商品価値を引き立てるべきなのです。
<その67 つづく>
チラシのデザインは肉付け、構成は骨組み ~その66(2)~
デザインの構成案の作り方のコツを教えてください。
デザインを作成する前に、構成案を作ることが重要だという話の続きです。
では、構成案はどのように作るのでしょうか。
まず、「チラシの中でアピールすべきことは何か?」 を考えます。
例えば、前回紹介した化粧水の構成案を例にとると、「肌の奥まで浸透するコラーゲンが含まれた美容液」 を購入したい人から問い合わせが欲しいわけです。
とはいえ、「そのコラーゲンがすごい!」ことを一番上に文章で配置しても、専門的な言葉が並ぶため、 興味を持つ人は少ないかと思います。
では何を載せればよいのでしょう。
美容液を欲しいと思うターゲット層が抱いている日頃の肌のお悩みを掲載し、 一番上には、多くの人が興味をそそる間口が広いキャッチコピーを入れます。
その導入のおかげで、自分も思い当たると感じる人がその先を読み進めていきます。
チラシを読むうちに、コラーゲンについて理解し、化粧水を使うことで自分が得られるメリットを知り、他の人が使っているという安心感が購買への背中を押すのです。
全体の構成の流れを図で表すと、外円から徐々に核心に向かうようなイメージです。
以上を踏まえた構成案によって、ターゲット層が購入するまでに至る道順を指し示すわけなので、とても重要になのです。
HAT TOOL DESIGNの場合、「何を」「どのように」「どの順番で」載せるのか、購買意欲をそそるコピーや本文を考え、読みやすさを考慮して吟味するので 、最低でも1日~2日はかかります。
そこまでが、「骨組」にあたる「構成」で、その後、「肉付け」にあたる「デザイン」にようやく取りかかれるのです。
チラシを作る上で、一見遠回りのように思える「構成案」作りですが、構成案があることで、後々のデザイン制作が大変楽になります。
皆さんも、「構成案」からはじめるチラシ作りをぜひお試しください。