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デザインを提案したら色が変!と言われた話 ~その42(2)~
環境によって発生する色の違いを防ぐ方法はありますか?
画像を見る環境によって、つまり、古いiPhoneやiPad、Android端末、古いメールソフトやWEBブラウザで見ると、色がまったく違って表示されてしまうお話の続きです。
今回は少し専門的なお話になります。
紙のデザインは「CMYKカラー」というカラーモードで作成されています。
古い端末やWEBブラウザは、「CMYKカラー」での再現性がクリアではなく、蛍光色に見えてしまいます。
この対策として、PDFデータにする前にRGBカラーに変換して、PDFを作成するのです。
色を提案されたお客さんの立場からすると、期待しながらデザイン案のデータを開くわけです。
深い緑色を予想していたはずが、予想外の蛍光色のギラギラしたデザインが目に飛び込んできます。
初見のインパクトが強くて、台無しです。
画像を見る側の環境が古いということもありますが、とても単純なやり方で色の発色差を防ぐことができるので、提案する側が予め対策をしておく方がよいのです。
今回は、専門的な内容でしたがいかがでしたか?
やはり、紙のデザインは、紙の状態でお客さまに見ていただくのが一番良いと思いますが、手間は掛かります。
なるべく手間を掛けずにスピード重視の昨今の手法としては、私のやり方は古いのかもしれません。
しかし、仕上がりをデザイナーとお客さまが共通のイメージを持つことで、お互いの意見を入れ込んだデザインを作り込むことができ、とても大事なことだと思います。
やはり手間がかかっても紙で提案するのがベストではないでしょうか。
デザインを提案したら色が変!と言われた話 ~その42(1)~
色は感覚的なものだからこそ、伝えるのが難しい
基本的にデザインは人に見てもらうものです。
特にグラフィックデザイン(紙のデザイン)はWEBのデザインとは違い、手にとって見られます。
私の場合、お客さまにデザイン案を提案する際にPDFに変換してメールで添付画像でお送りするのと合わせて、プリントアウトをして実物サイズのものも確認していただきます。
プリントアウトをして紙を実物のサイズに裁断し、お客さまに見せることは手間がかかります。
メールにPDFを添付してサッと送る方が断然楽なのですが、仕上がりを具体的にイメージできているのはデザイナーだけで、画像だけではお客さまは仕上がりをイメージできないというイメージの一方通行を防ぐためなのです。
これが一番の理由ですが、実はその他にも理由があります。
最近は、パソコン宛に送ったメールをスマホからも確認できるようになりました。
また、メールのやり取りだけではなく、LINEやfacebookのメッセージでデザインをやり取りすることも増えてきました。
それらのどの環境でも、PDFは開くことができるのですが、見る環境によって色が違って見えることがあります。
例えば、下記を見てください。
ゴルフの室内練習場のロゴです。 カリフォルニアにある某ゴルフ場の深い緑の芝をイメージした緑色です。
お客さまがそのゴルフ場の写真を色見本としてお持ちになった、こだわりの緑なのです。
それが見る環境によって、こんな感じで見えてしまうことがあります。
こだわった深い緑色が、なんともド派手な蛍光グリーンになってしまいました。なんとも軽い印象です。
原因は、古いiPhoneやiPad、Android端末、また、古いメールソフトやWEBブラウザで見たときに起こる現象とのこと。
<その42 つづく>
売れないときにこそ考えるべきこと ~その41(2)~
こだわりの商品を販売しているという自信はあるのですが
前回、学習塾のリーフレットの見出しをひと工夫したことで、内容が伝わり、生徒数が増えた実例をお話ししました。
不況であろうがなんであろうがお客さんは必要なものにはお金を払います。
しかし、様子が分からないものにはお金を払いません。
これは学習塾だけでなく、さまざまなことに当てはまります。
例えば、こんなことも。
B5サイズでページ数も同じノートが2冊あるとします。
値段は200円と860円。説明がなにもなければ200円のノートを買う人が断然多いと思います。
しかし、860円のノートの横に下記のようなポップが貼られていたらどうでしょうか?
シルクのように上質でなめらかな 紙を使用しているので、極上な書き心地。ペンが紙の上をスイスイと走っていくように書けるのでとても快適。製本は「糸かがり綴じ製本」によって フラットに開くので開きやすく書きやすい。
ちょっとした説明を読むと、このノートか欲しくなりませんか?
ちなみにこれは「紳士なノート」と呼ばれるノートで、ノートにしては値段は高いのですが、評判は大変よくファンもいらっしゃいます。
自分が手掛ける商品やお店の売れ行きが伸びないときは、「十分にお客さんに商品(店)の内容が伝わっているか」と今一度、見直してみてはいかがでしょうか?