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まずは3回の来店を目指す販促 ~その36(1)~
お客さんにリピーターになってもらうにはどうすればよいですか?
「3回安定、10回固定の法則」をご存知ですか?
ひとりのお客さんが3回同じお店に来てくれたなら、そのお客さんはその後も来店していただける「安定客」になる可能性が高くなります。
さらに10回来店したなら、「固定客」すなわち「常連客」になる可能性は高くなるという法則です。
この法則をいろいろな販促物に活用して、来店回数につなげる方法を紹介しましょう。
例えば、スタンプカードの場合、3回目と10回目に特典をつけます。
そもそもスタンプカードには、来店頻度アップや他店への浮気防止の役割があります。
しかし、スタンプを集めてもなかなかゴールや特典に到達せず、スタンプカードをもらった瞬間、先が見えなくてゲッソリということはありませんか?
先の法則に従い、3回目に特典をつけておけば、スタンプカードをもらったお客さんは、ゴールも近いのでモチベーションも上がるかと思います。
ちなみに、スマートフォンのソーシャルゲームでも似たような手法が使われていて、最初にIDを登録後、早い段階で簡単に越えられるハードルを用意しておくというものがあります。
例えば、
・最初の敵を簡単に倒せる
・ユーザーのレベルを上げる
・魅力的なアイテムをもらえる
このようにして、近いゴールを設定しておけば、ユーザーのモチベーションを刺激することになり、「安定客」から「固定客(固定ユーザー)」になる可能性がでてくるのです。
スタンプカードにも、3回目の来店時には喜ばれるような特典をつけて、さらに10回来店を誘導するようにしてください。
<その36 つづく>
商品を特別なものに見せる方法 ~その35(2)~
わざわざ言わなくても、見たり使えばわかってもらえるのではないですか?
その商品が持つ特別な魅力は発信しなければ、商品に特別感が出ないという話の続きです。
私の場合、デザイン案を提案する際、必ず案のコンセプトを添えて提案します。
ここでいうコンセプトとは、デザインを作成した意味や狙い、なぜこのデザインにしたのかという理由です。
本気でお客さんのために考えたデザイン案は、見る人の目を留めるようなたくさんのアイデアや工夫を詰め込んでいます。
このコンセプトを伝えずにデザインを提案しても、全くと言っていいほどお客さんに制作意図は伝わりません。
たとえ瞬時に目に留まらないとならないチラシのデザインでさえ、デザインを提案するときには必ずコンセプトを伝えます。
「それはなぜか?」「デザインが悪いから?」
いいえ、違います。
答えは、チラシに「意味も持たせるため」です。
チラシを作成した後、チラシを配布しなければなりません。
コンセプトをデザイナーから聞いていないチラシよりもしっかり聞いて、チラシを配った方がそのチラシを宣伝しやすくなりませんか?
チラシを作成したデザイナーと同じ気持ちでチラシを宣伝する方が最高の形で宣伝ができると思います。
前回紹介したお米のリーフレットも5ツ星お米マイスターのオススメをしっかり伝えてこそ、お米を味わい食べてもらえるのです。
作り手のこだわりや優れた点、取り柄、見どころなどを伝えることは、即ち、「魅力=セールスポイント」を伝えることだと思います。
魅力を知ることで商品が欲しくなるのです。
よって、その人にとって特別な一品になるんですね。
商品を特別なものに見せる方法 ~その35(1)~
商品を特別なものに見せるにはどうすればよいのでしょうか?
まず、下記のデザインをご覧ください。
外面
内面
内容は、5ツ星のお米マイスターというお米の特性を見極めることができる、いわゆる「お米博士」の資格を持った人が、一から厳選した3軒の農家のお米をブレンドした「天然水米」を紹介しています。
「天然水米」にブレンドされているお米とは下の3種類です。
・ひとめぼれ:山形の山間から取水した栄養豊かな水と寒暖差のある気候で手間をかけ丁寧に作った冷めても固くなりにくいお米
・はえぬき:こしがあり「ひとめぼれ」とブレンドすると食感がアップする。専業農家が丹精込めて作ったお米
・ミルキークィーン:日本に7人しかいない米作り名人が作っているお米
これら3種類のお米がブレンドされています。 とてもおいしそうで、どんなお米か食べてみたくなりますね。
米を美味しく炊く方法も5ツ星マイスターが紹介しています。
「安心安全のお米」「こだわりのお米」といった聞き覚えのある言葉だけでは言い足りない魅力を感じるかと思います。
以上が、リーフレットの内容です。
いかがですか?
もしも、このリーフレットの解説がなければ単なる「お米」でしかありません。
しかし、このリーフレットでこだわりや優れた点、取り柄や見どころなどを解説しているので、特別なお米だと感じていただいたはずです。
このように、「魅力」を発信しなければ、商品に特別感は出ません。
<その35 つづく>