差がつくデザインの技メルマガバックナンバー
こんにちは、女性デザイナーの松田です。
今回は、自分一人の判断でチラシ&パンフレットを
作成する際に陥りやすく、大概の人が見落としがちな
文章のテクニックについてのお話です。
ハットツールにチラシやパンフレットなどの
デザインをご依頼いただくと
お客さんに原稿を書いていただく場合があります。
あがってきた原稿を読むと
その業界の専門用語が多かったり、
見る人に関係のない解説があったりすることが
よくあるんです。
これ「知の呪縛」と呼ばれています。
(書籍『アイデアの力』より)
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「知の呪縛」がおこる原因とは?
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この『アイデアの力』の本の中で
「知の呪縛」のこんな実験の話しがありました。
「たたき手」「聞き手」に分けて
「たたき手」が誰もが知っている
曲のリズムを指でたたくとき
いやでも頭の中でメロディーが流れます。
でも「聞き手」に聞こえるのは
モールス信号のように脈略のないリズムだけ。
この実験で「たたき手」は「聞き手」が
メロディーをつかめないことに
唖然としたという話しです。
すなわち「たたき手」は
知識(曲名)が与えられているので
知識のない状態が想像できない
ということなんですね。
つまり、チラシ&パンフレットに置き換えると
専門家が一般の人に向けて説明したつもりでも
理解しにくいことがよくあるということです。
例えば以前こういうことがありました。
ある動物から抽出されたオイルを配合した化粧水。
このオイルは知る人ぞ知る希少性の高いオイルなんです。
そのオイルは保湿と浸透力に優れており
化粧品自体の品質は申し分ないのですが、
その成分がいかによいかを細かく専門的に説明しすぎて
肝心な値段や写真を掲載するスペースがありませんでした。
自分たちが長い間携わってきて、それがとてもすごいことでも
意味を知らない人がいることや、知らない状態がどんなものか
うまく想像できなくなっていたのです。
このことから
自分の知識を他人が共有することが
難しくなっているということを
認識しておく必要があると思います。
そのことによって
サービスや商品価値が伝わらなかったり、
逆に不信感を持たれて
読み手を引かせて離れてしまったり
せっかくお金をかけて頑張って作成した
チラシやパンフレットが
役に立ってないこともよく見ます。
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「知の呪縛」に囚われないようにするには?
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私の場合「知の呪縛」に囚われないように
ぐっと目線を下げて
小学校3年生でも理解できる
チラシ・パンフレットを作る
ということを意識しています。
これは、自分自身が内容に気を配るだけでできますし、
レイアウトのようにデザインの知識も要りません。
誰もが陥りやすいこの「知の呪縛」に囚われている
チラシ&パンフレットは結構あふれています。
それを注意するだけでずいぶん分かりやすく
親切&やさしい印象の
チラシ・パンフレットができます。
ライバルと差をつけるためにも、
現在のものを見直すのはいかがですか?
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