飲食店メニューの色褪せに終止符を!長持ちするデザインと印刷の秘訣をデザイナーが解説
飲食店や店舗のメニュー、屋外に置く看板、店頭POPなどがすぐに色褪せてしまい、困っていませんか?実は、印刷物の色褪せは、デザイン時の色選びと適切な表面加工で大きく防ぐことができます。特に「UV加工」は、紫外線による劣化を大幅に遅らせる効果的な方法です。この記事では、デザイナー歴30年の私が、さまざまな印刷屋さんに直接質問をして知った長持ちするメニュー作りと、店先を常に魅力的に見せるための具体的な秘訣をわかりやすく解説します。
こんにちは、販促物女性デザイナーの松田です。
私はデザイナー歴30年以上、累計実績2100件以上を手掛けてまいりました。店舗の顔となるメニューや販促物が、時間と共に劣化していく姿を見るのは残念なことです。
メニューがすぐに色褪せてボロボロ…集客効果を下げていませんか?
「せっかく作ったメニューなのに、すぐ色褪せて古く見える…」「屋外の看板、もっと長持ちさせたい!」
そう感じている店舗オーナー様は多いのではないでしょうか。日差しや雨風にさらされる屋外の販促物は、どうしても劣化が進みがちです。特に、飲食店で毎日お客様の目に触れるメニュー表が色褪せていたり、古びていたりすると、お店全体の印象まで古めかしく見えてしまうことも。
実際、私自身も街中で、日焼けして色褪せた残念な看板やメニューをよく見かけます。

これは事務所近くの中華店のメニューですが、見事に日焼けして色が飛んでしまっていますね。よく見ると、黒い部分は比較的色が残っているのが分かるかと思います。
なぜ、このような現象が起こるのでしょうか。
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実際のデザインは構成やレイアウトで大きく変わります。制作事例はこちら
知っておきたい!印刷物の色褪せしやすい「色」がある
印刷物の色が時間と共に薄くなったり、変色したりする現象は「色褪せ」と呼ばれ、主に紫外線によるインクの劣化が原因です。特に屋外に置かれるメニューや看板は、直射日光に当たる時間が長いため、色褪せが早く進みます。
色褪せしやすい色の秘密は「CMYK」にあり
デザイナーであればご存知のCMYK(シーエムワイケー)、つまりシアン(Cyan:青)、マゼンタ(Magenta:赤)、イエロー(Yellow:黄)、ブラック(Key Plate:黒)の4色を組み合わせて様々な色を表現し、印刷物は作られています。このCMYKのインクには、それぞれ色褪せしやすい傾向があるんです。
一般的に、色褪せしやすい色の順は以下のようになります。
- 1位:イエロー(Y:黄)
- 2位:マゼンタ(M:赤)
- 3位:シアン(C:青)
- 4位:ブラック(K:黒)
この傾向から、イエローやマゼンタを多く含んだ暖色系の色は、特に屋外で使用すると色褪せが目立ちやすいと言えます。これは、特定の色のインクが紫外線によって化学変化を起こしやすいためです。
プロが教える!メニューの色褪せを防ぎ、長持ちさせる2つの秘訣
では、大切なメニューや屋外販促物を長く美しく保つためにはどうすれば良いのでしょうか。デザイナーの視点から、効果的な対策を2つご紹介します。
1. デザインの工夫:色褪せにくい色を選ぶ
上の紹介した色の傾向を踏まえ、デザイン段階で色褪せ対策を意識することが可能です。
- 寒色系(青や黒)を基調にする: シアン(C)やブラック(K)は比較的色褪せに強いため、これらの色をメインにしたデザインは長持ちしやすい傾向があります。
- 重要な情報は濃い色で: 価格や店名など、絶対に読んでもらいたい情報はブラックなどの色褪せしにくい色で表現すると安心です。
とはいえ、飲食店の場合、美味しそうな料理写真を使ったり、暖色系の色合いで温かみや食欲をそそる雰囲気を演出することも非常に重要です。そのため、デザインだけで全てを解決するのは難しい面もありますね。そこで次に重要なのが「加工」の力です。
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2. 印刷加工の力:UVフィルム加工で紫外線から守る!
デザイン上の工夫に加えて、物理的に印刷物を保護する加工が最も効果的な色褪せ対策となります。その代表が「UVフィルム加工」、つまり印刷物の表面に紫外線カット効果のある透明なフィルムを貼る方法です。

これは以前ブログで紹介した屋外に飾る垂れ幕の例ですが、破けたり、溶けたり、反ったりしないよう、耐久性のある素材選びに加え、もちろんUV加工を施しています。
UVフィルム加工の種類と特徴
UVフィルム加工には、大きく分けて「グロス(光沢)タイプ」と「マット(つや消し)タイプ」があります。
| 種類 | 特徴 | おすすめの用途 |
|---|---|---|
| グロスPP加工 | 光沢があり、写真やイラストが鮮やかに見える。耐水性・耐久性も高まる。 | 料理写真がメインのメニュー、目を引くポスター、ショップカードなど |
| マットPP加工 | つや消しで落ち着いた質感。高級感や上品さを演出できる。光の反射を抑える。 | 高級感を出したいメニュー、美術館のパンフレット、名刺など |
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どちらのタイプも紫外線からの保護効果は同等ですが、見た目の印象が大きく変わります。例えば、高級感を出したい居酒屋やカフェのメニューなら「マットPP加工」で落ち着いた雰囲気を、美味しそうな料理の写真を際立たせたい場合は「グロスPP加工」で鮮やかに見せるなど、お店のコンセプトに合わせて選ぶことが重要です。
【デザイナー裏話】グロスPPとマットPP、実は持ちの差がある
費用をかけて作った時はいいけど、「もう色褪せてしまった」というのは、私たちデザイナーも嫌なものです。できる限り長持ちをして欲しいので、いつもお願いしている印刷所の方に「どっちが日焼けに強く色褪せずに長持ちしますか?」と聞いたところ「マットPP」ですと即答でした。とはいえ、若干の差とのことですが、お客様にデザインのこだわりがなければ私たちは厚めの「マットPP」をいつも選んでいます。
このように、たかが加工、されど加工。長くお店の外に掲示されるものなので、お客様の信頼感や期待値も高まり、結果としてお店のブランドイメージ向上や客単価アップにも繋がる可能性があるのです。安さだけで加工を選んでしまうと、長期的に見て機会損失に繋がることもありますね。
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まとめ:美しい屋外メニューで集客力を高めよう
飲食店や店舗のメニュー、屋外販促物の色褪せは、避けては通れない課題ですが、適切な対策を講じることでその進行を大幅に遅らせることができます。
色褪せ対策のポイント
- デザイン段階で色褪せしにくい寒色系(シアン、ブラック)を効果的に取り入れる。
- 最も効果的なのは、UVフィルム加工(PP加工)を施し、紫外線から印刷物を物理的に保護する。
- お店のコンセプトに合わせて、グロスPP(鮮やかさ)かマットPP(高級感)を選ぶ。
美しいメニューや販促物は、お客様に安心感と期待感を与え、お店の第一印象を大きく左右します。ぜひ、今回の記事を参考に、貴店にぴったりの長持ちするデザイン・加工方法を見つけてみてくださいね。
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ここで紹介したコツはあくまで基本です。実際の制作では女性デザイナーの松田が直接話をお伺いして、女性目線の細やかなデザインで、あなたの想いを形にします。
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